サンキューだ。
牛乳と花嫁。
私は牛乳を飲む
最期に残るのが
骨だと知っているから
両端の扉から
ツンとした花嫁が
颯爽とつま先を見せる
もよおした時
彼女たちはどうするのか
その動向を
さりげなく伺いながら
気がつけば
髪が伸びて
あなたに一生
巻き付いてしまいそうだ
潜水すれば二人
浮上すれば億万人
ならば私は息を止めるか
慣れない深呼吸で生き残るか
あなたが傍らで
人工呼吸を施す
その唇に噛み付いて
言葉をそのまま
口移しで飲み込みたい
在処はひとつ
命以外に
引き裂かれる理由がない
故に私は
牛乳を飲む
* * * * * * * * * * *
暑い。
くそ暑い。(失敬!)
帰りの電車に、
色とりどりの浴衣が咲いていた。
どこぞで花火大会があるらしく、なんだか夏らしさに拍車がかかる。
秋には19歳になる娘が、
今夜は友人達と花火を見に行くと言っていたのを思い出した。
彼女もあっという間に大人になって、自分の道を歩く日が来るのだろう。
「今」を味わうので精一杯な毎日。
その最中で、ほんの少し、垣間見える「明日」
そして、その次…。
最近見た、奇妙な夢。
扉から現れる花嫁。
娘の未来、だろうか。
そして、私は。
*
ここ数日、微力ながら彼の仕事を手伝っていた。
ふたりとも、がむしゃらだ。
否応無しに睡眠時間は削られ、
しばらくはこの慌ただしさが続いていく。
やりたいことは、まだまだある。
もっとふたりで生きたいと、思う。
それが互いの表現であり、「言葉」でもあるから。
この疲労が、心地良くさえ、感じる。
愛おしくさえ、思える。
いつか、命が尽きて、
幸せなことに、私が先に死んだなら、
彼には綺麗な骨を見せたい。
うん。
今年の夏は、牛乳だ。
最期に残るのが
骨だと知っているから
両端の扉から
ツンとした花嫁が
颯爽とつま先を見せる
もよおした時
彼女たちはどうするのか
その動向を
さりげなく伺いながら
気がつけば
髪が伸びて
あなたに一生
巻き付いてしまいそうだ
潜水すれば二人
浮上すれば億万人
ならば私は息を止めるか
慣れない深呼吸で生き残るか
あなたが傍らで
人工呼吸を施す
その唇に噛み付いて
言葉をそのまま
口移しで飲み込みたい
在処はひとつ
命以外に
引き裂かれる理由がない
故に私は
牛乳を飲む
* * * * * * * * * * *
暑い。
くそ暑い。(失敬!)
帰りの電車に、
色とりどりの浴衣が咲いていた。
どこぞで花火大会があるらしく、なんだか夏らしさに拍車がかかる。
秋には19歳になる娘が、
今夜は友人達と花火を見に行くと言っていたのを思い出した。
彼女もあっという間に大人になって、自分の道を歩く日が来るのだろう。
「今」を味わうので精一杯な毎日。
その最中で、ほんの少し、垣間見える「明日」
そして、その次…。
最近見た、奇妙な夢。
扉から現れる花嫁。
娘の未来、だろうか。
そして、私は。
*
ここ数日、微力ながら彼の仕事を手伝っていた。
ふたりとも、がむしゃらだ。
否応無しに睡眠時間は削られ、
しばらくはこの慌ただしさが続いていく。
やりたいことは、まだまだある。
もっとふたりで生きたいと、思う。
それが互いの表現であり、「言葉」でもあるから。
この疲労が、心地良くさえ、感じる。
愛おしくさえ、思える。
いつか、命が尽きて、
幸せなことに、私が先に死んだなら、
彼には綺麗な骨を見せたい。
うん。
今年の夏は、牛乳だ。