七色の海月
いつの間にか回遊魚になっていた
最初の10年は
吐いても吐いてもスッキリせず
ただ泡だけを生み出す貝だった
そして次の6年で
私は回遊魚になった
渦に呑まれて
泳ぎ続けることを覚えた
尾びれを振っていたのだ
懸命に
先日友人のとある言動に
私は少し傷付いた
友人に悪意はなく
むしろそれは友情の証なのだけど
私はいつの間にか回遊魚である事を
自他ともに認めてしまっていたんだ
一番大切な人が
君は特別な海月だと言ってくれたのに
光を感じる七色の海月
どんなに激しい潮流に流されようと
私は海月なんだ
泳ぎ続けることが目的じゃない
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