空の椅子










空に落ちた椅子よ


今 腰掛けているのは誰なのか
そっと教えてはくれまいか



誰の為の浮遊
誰の為の定着
誰の為の喪失

蒲公英の黄色が眩しいと
あなたは時折目を瞑る



ああまたか
ああまたか

意味なら意味でいいのにと
優しい声はするけれど

疲労の海に浮かぶ我が身に
星の光が毛布のように

いつも寓話がやってくる



空に落ちた椅子には
いつか空が座るのだろう



(大切な存在。 A. K. さんの写真に言葉を添えて)


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林檎の声に恋をして





IMG_1269.jpg




林檎の声に恋をして
ましろの胸に一本を引く




(art .......ai kisaragi)


* * * * *






言葉になろうとして
なりきれなかった
言葉未満の何か

『それ』は今夜も天井裏から
静かにこちらを覗くだけで
降りてこようとはしないのだけど

時が熟すのを伺っている


いいんだよ まだ

そう声をかけると
『それ』は幼い子供のように
すやすやと眠ってしまった


いいんだよ まだ

もう少し暖かくなるまでは
安心してそこでおやすみ

きっと伝わる形で
目覚める時が来るから



プロフィール

夏 瞳

Author:夏 瞳
シテキナルモノ を、
書こうとする人です。
音符にも言葉を、
のせたりします。

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