空の椅子
空に落ちた椅子よ
今 腰掛けているのは誰なのか
そっと教えてはくれまいか
誰の為の浮遊
誰の為の定着
誰の為の喪失
蒲公英の黄色が眩しいと
あなたは時折目を瞑る
ああまたか
ああまたか
意味なら意味でいいのにと
優しい声はするけれど
疲労の海に浮かぶ我が身に
星の光が毛布のように
いつも寓話がやってくる
空に落ちた椅子には
いつか空が座るのだろう
(大切な存在。 A. K. さんの写真に言葉を添えて)
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夏 瞳(なつ ひとみ)の創作日記。 詩、つぶやき、告知etc。