逢魔が時に手を伸ばし
逢魔が時に手を伸ばし
残り少ない光の粉を蓄える
光袋の中をパンパンにして
闇夜に蒔く その時を待つ
誰かが眠れないと呟くなら
袋から一握り
光咲かす人になる
* * * * * * *
光が砂のようにさらさら流れるなんて素敵だな、なんて思いながら。
光は粒子でもあり波でもある、不思議。
先日、新しい作詞のお仕事が決まり、
「トワイライトに消えないで」という歌詞を書かせて戴きました。
トワイライトは逢魔が時。
これから闇夜がやって来て、何か悪いことが起こりそうな、不穏な時。
太陽が沈む頃、波長の短い青系の光が目に届かなくなって、空が赤く染まる。
光と闇が混じり合うその時、人と魔物が入れ替わる時刻に、人は一番目が見えなくなる。
視力が落ちて、人の顔が認識しにくくなるんでしょうね。
だからこそ逢魔時、なんて言われるんでしょうが。
逢魔時は、黄昏時。黄昏時は、「誰彼時」とも書くんだそうです。
「そこにいる彼は誰だろう?」
今までとなりに当たり前のようにいたのに、
急に視界がぼやけて、誰だか分からなくなる。
夕暮れ時の雑踏の中で、大切な人とはぐれてしまい、迷子になる時間。
日常の中で、普段から当たり前にある物事や、当たり前にいてくれる人、
そして穏やかな時間は、決して当たり前なんかじゃない。
ふっと心の隙間に「魔」が滑り込んで、すぐに見えなくなってしまう。
今、この不穏な時代に、人々の心は不安定になっているような気がします。
トワイライトに見失う、そんな悲しいことが起こりませんように。
あなたが大切なものや人を、見失いませんように。
そんな気持ちでいる時に書いた歌詞です(^_^)
もちろん、歌を聴くのに決まりなんてありませんから、
自由に受け止めて、感じて下さると嬉しいです。
声優、歌手でもある原由実さんの7枚目のシングル表題曲として、
11月25日に発売となります(^_^)
http://5pb.jp/records/sp/yumi/info_detail.html?id=651
音域が広く難しい曲ですが、由実さんの愛らしくも切ない歌声が、
この歌の魅力を存分に引き出してくれています!!
TVアニメ『俺がお嬢様学校に「庶民サンプル」としてゲッツされた件』
のエンディング曲としても流れますので、是非ご覧戴きたいです(^_^)
http://syominsample-anime.jp/
さて、私個人と言えば、
書くことの面白さと厳しさを感じつつも、幸せで、楽しい日々です。
もちろん、楽しくするのは自分自身、だと思っていますが。
予定ですが、来年は新しい詩集を刊行する方向で動き始めました。
「シテキナモノ」を書く人としては何処にも所属しない私ですが、
だからこそ創れる本を創りたい。
そう思っています。楽しみです!!
感謝を込めて
夏 瞳
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