覚え書き


20131210.jpg


それは懐かしくも未知なる法則で
手順を知らない私は高揚した


追いかけても手に入らず
飛び跳ねても見えやしない

そんな平凡な年老い方に反抗し
単なる無邪気さで
詩的な自分を取り戻そうとしたことを恥じた

風景の切れ端を
指をくわえて見ているしかなかった私の前を
彼女は颯爽と走る

どこまでも どこまでも
果てを知らない軽やかさで

辺りは一瞬で
ぽろぽろと垢を落とし始め


ああ
懐かしさと新しさは
混ざり合って澄み切るんだな

夢じゃない
まるで奇跡のように

私は一瞬だけ
普遍の涙を感じたんだ


2013.12.8 画家 如月愛さんと海の覚え書き

スポンサーサイト



コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

夏 瞳

Author:夏 瞳
シテキナルモノ を、
書こうとする人です。
音符にも言葉を、
のせたりします。

web site「優しい卵」

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR